「この検査値で何がわかるの?」

と、患者さんに聞かれた時のざっくり説明。

割とよく聞かれる。

検査項目 何の値か?何がわかるか?
RBC赤血球数低い場合貧血が疑われる。
Hbヘモグロビン赤血球の成分で鉄を含んでいる。低い場合、貧血が疑われる。
Htヘマトクリット赤血球の容積比。貧血の診断に使われる。
Hbヘモグロビン 酸素や二酸化炭素を運ぶ赤血球血色素の量。 貧血の診断に使われる。
WBC白血球数 炎症や感染があると高い値になる。
PLT血小板数 出血を止める働きのある血小板の数。
GOT(AST)アスパラギン酸アミノ
トランスフェラーゼ
 酵素の一種で肝臓に多く含まれる。肝炎や肝機能障害などに より肝細胞がダメージを受けると血液中に出てくる。
 胆石など胆道系の病気でも高値になる。
 筋肉や心筋の障害でも高値になることがある。
GPT(ALT)アラニンアミノ
トランスフェラーゼ
酵素の一種で主に肝臓に存在する。肝炎や肝機能障害などに より肝細胞がダメージを受けると血液中に出てくる。
肝障害の場合ALT>AST.
  
γ-GTP  たんぱくを分解する酵素。胆石、肝炎、脂肪肝、膵炎など、
 肝臓や膵臓、胆道に異常があると高値になる。
 飲酒でも高値になることがある。
TB総ビリルビン赤血球のヘモグロビンが分解されてできる物質。
胆道系や肝臓の病気で高値になる。
LDH乳酸脱水素酵素肝臓病や心筋梗塞、腎不全、悪性貧血、癌などがあると高値になる
TP血清総たんぱく低値で肝臓病や心臓病、高値で脱水症などの可能性。
Cr
BUN
クレアチニン
 尿素窒素
食物や筋肉に含まれるタンパク質が代謝されてできる物質。
通常は尿に排泄されるが、腎臓の糸球体に異常があると、
血中の値が高値になる。
UA尿酸尿酸の排泄が滞ったり、食事の影響などで血液中の尿酸値が
高くなると、痛風や腎結石、尿路結石などがおこる可能性。
TC総コレステロール血液中のコレステロールの総量。低すぎても問題。
HDL善玉コレステロール血液中の余ったコレステロールを回収する働きをする。
LDL悪玉コレステロールコレステロールを各細胞に配る働きをする。多すぎると動脈硬化を
促進する可能性が。
TG中性脂肪炭水化物や糖分は体内でブドウ糖となりエネルギー源になるが、
余分なブドウ糖は中性脂肪になり体内に蓄えられる。
多すぎる場合、食事や運動面で適切なエネルギー量への改善が
必要。
血糖値 血液中の糖分の量。
HbA1c 赤血球中のヘモグロビンに糖が結合したもの。寿命が約120日なので、過去1〜3ヵ月間の血糖値の平均を知る事ができる。
CRPC反応性たんぱく炎症性の病気の有無
IgE抗体 アレルギー体質の有無
Naナトリウム体内の水分量を増やし、血圧を上げる。
Kカリウム血圧を下げる。腎臓が悪いと増加。少なすぎても多すぎても心臓に悪影響あり
Caカルシウム筋肉の収縮、血液凝固、ホルモン分泌、タンパク合成、情報伝達など多彩な働き。
血中濃度が低いと骨のカルシウムを使うので骨粗鬆症に
Fe少ないと貧血に。多すぎると鉄沈着症などに。
Mgマグネシウム長期にわたって少ないと骨粗鬆症、心疾患、糖尿病などに。
多すぎると呼吸抑制や不整脈に。
Zn亜鉛吸収が悪い。酵素や細胞構造に欠かせない存在。
少ないと味覚障害、骨の障害、傷の治りが遅くなる、免疫、神経系の障害など。

詳しくはちゃんとしたWebで!

北海道厚生農業組合連合会というところの検査表。基準値も記載あり。わかりやすい。↓

https://www.dou-kouseiren.com/byouin/sapporo/outline/vt1bv7000000jwns-att/vt1bv7000000jwpq.pdf

「日本予防医学協会」というところの「検査結果の見方」↓

血液検査|日本予防医学協会
血液検査・採血で行う検査に関する検査結果の見方はこちら(血液・生化学/腫瘍マーカー/ABC検診))

日本臨床検査標準協議会/基準範囲共用協議会の基準値。↓

https://www.jccls.org/wp-content/uploads/2020/11/public_20190222.pdf

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