【例】デュピクセント、69歳以下で年収が約330万〜770万の場合
高額な薬が増えてきた!
最近、皮膚科の薬もとても高額な薬が増えてきた。
例えばデュピクセント。アトピー性皮膚炎でも使われるようになったこの薬は、本当によく効いて、患者さんの話を聞くとこちらもうれしくなってしまう。
ただ、値段が高い!
保険が3割の患者さんだと、6本(3ヶ月分)で約12万円。
医療費が高額になる場合は、高額療養費制度という制度が使える。
ひと月に患者さんが窓口で払う金額に上限が設けられていて、それ以上は払わなくていいのだ。
年収によって上限額は違うが、年収約330万〜770万円(区分ウ)の場合、上限は約8万円になる。
そしてそれが1年間に3回以上続くと、4回目以降は上限が44,000円まで引き下げられる。
それでもけっこう高いけれど、これが本来は約40万円かかると思うと、日本の医療保険制度はありがたいな、と思う。もし保険がなければ、富裕層しか治療を受けられない。アメリカのように‥。
なんとしてでも守りたい、よい制度!
限度額認定証について
でも、窓口で上限額までの支払いで済ますためには、前もって「限度額認定証」というのを加入している健康保険組合から発行してもらわなければならない。
それがない場合は、いったん12万円を窓口で支払い、その後患者さんが自分で健康保険組合に申請することになる。
また、同じ治療でかかった医療費(この場合皮膚科さんと調剤薬局の代金)は合算して申請することができるが、窓口でその手続きはできないので、やはり患者さんが自分で申請する必要がある。
補助金がでるのはありがたいが、手続きが少し面倒なのは、どの補助金も同じ〜。
高額療養費制度を利用するためには
デュピクセントは1ヶ月分(2本)だと、窓口の支払いは8万円に届かない。そのため1ヶ月ずつ処方されると高額療養費制度は利用できないのだ。
制度を利用するためには、1回の処方で3ヶ月分(6本)処方してもらえばよい。
継続すると1年間に4回処方される計算になる。4回目以降は(次の年も)上述したように、支払いの上限額がさらに引き下げられる。
以上、「デュピクセントを利用する、69歳以下、年収が330万〜700万の患者さん(3割負担)」を例にしました。
その他のケースについて
その他の年齢、年収区分など、詳しい説明はこちら!
↓「高額療養費制度を利用されるみなさまへ」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf
↓高額療養費シュミレーション(サノフィ)
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