向精神薬の分類と日数制限

皮膚科でもたまにでることのある向精神薬。
「あれ、これ今って何日分までだせるんだっけ?」
滅多に処方しない薬はうろ覚えがち。
調剤薬局で処方がでる向精神薬について確認してみました。

分類方法

  • 第1種、第2種、第3種向精神薬の3種類に分類される。
  • 第1種と第2種向精神薬を譲渡、譲受、廃棄した時は下記の項目を記録し2年間保存義務。
    第3種についても記録が望ましい。
  • 抗精神薬の品名・数量
  • 譲渡、譲受、廃棄の年月日
  • 譲渡、譲受の相手方の営業所等の名称所在地

患者さんに処方された場合は記載がなくても法律的にはOKらしい。

薬局では実際の数を把握するために、入荷出庫の記録を別につけている。

第1種向精神薬

一般名先発品名日数制限(日)
メチルフェニデート塩酸塩コンサータ,
リタリン
30
モダニフィルモディオダール30

病院で処方される注射薬は省略しています。
薬局では2種類のみ(2021年11月現在)!

第2種向精神薬

一般名先発品名日数制限(日)
アモバルビタールイソミタール原末14
ブプレノルフィンノルスパンテープ14
ブプレノルフィン塩酸塩レペタン注、坐薬注 14
坐 30
フルニトラゼパムサイレース30
ペンタゾシン塩酸塩ソセゴン30
ペントバルビタールカルシウムラボナ14

6種類。日数制限の違いに注意!

第3種向精神薬

 一般名先発品名日数制限(日)
第3種アルプラゾラムコンスタン,
ソラナックス
30
 エスタゾラムユーロジン30
 エチゾラムデパス30
 オキサゾラムセレナール30
 クアゼパムドラール30
 クロキサゾラムセパゾン30
 クロチアゼムリーゼ30
 クロナゼパムランドセン,
リボトリール
90
 クロバザムマイスタン90
 クロラゼプ酸2カリウムメンドン14
 クロルジアゼポキシドコントール,
バランス
30
 ジアゼパムセルシン,ホリゾン
ダイアップ坐薬
内服90
坐薬14
 ゾピクロンアモバン30
 ゾルビテムマイスリー30
 トリアゾラムハルシオン30
 ニトラゼパムネルボン,
ベンザリン
90
 ハロキサゾラムソメリン30
 フェノバルビタールフェノバルビタール90
 フェノバルビタール配合アストモリジン
トランコロンP
30
 フェノバルビタール配合ヒダントール(D,E,F)
複合アレビアチン
90
 フルジアゼパムエリスパン30
 フルラゼパム塩酸塩ダルメート30
 ブロチゾラムレンドルミン30
 ブロマゼパムレキソタン
ブロマゼパム坐剤
内服30
坐剤14
 ペモリンベタナミン
(後発のみ)
30
 マジンドールサノレックス14
 メダゼパムレスミット30
 ロフラゼプ酸エチルメイラックス30
 ロラゼパムワイパックス30
 ロルメタゼパムエバミール,
ロラメット
30

皮膚科で処方される向精神薬は第3種だけだった。
(ウチの場合。太字が処方されたことのある薬。)

皮膚科ではあまり強い作用のある抗不安薬や睡眠薬は処方されないのが一般的だ。
自律神経調整薬のグランダキシンや、向精神薬の指定のないセディール、眠気がつよくでる抗ヒスタミン薬のアタラックス、といったところが好んで使われる。

薬局における向精神薬取扱いの手引(厚労省)

日数制限は変わることもあるので、随時確認して〜。

投与日数に上限のある医薬品(愛媛大学医学部附属病院薬剤部)

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